%% %% Copyright (C) 2000 Kohsaku HOTTA, all rights reserved. %% ========================================================================== Ghostscript 6.01 + GSview 3.4 角藤版の日本語化キット( Win32API )のインストール方法 << Windows 95, 98, 2000, NT 対応版 >> Date: 2000-02-17 Update: 2000-07-30 ========================================================================== この新バージョンは、先の Ghostscript Ver.6.0 および GSview Ver.2.8 より インストールされるディレクトリおよびディレクトリ構造が、今までのバージョン とは全く異なっていますので、『 環境変数の設定 』には十分な注意が必要です。 インストールドライブが Cドライブのときには、次のようなディレクトリ構造に なっていますので参考にしてください: ■ Aladdin Ghostscript 6.01 のディレクトリ構造 ■ C:\ALADDIN ------- \GS6.01 ------- \BIN ( gsdll32.dll など ) | | | |--- \DOC ( .htm 類など ) | | | |--- \EXAMPLES ( tiger.ps など ) | | | |--- \LIB ( gs_ini.ps など ) | |--- \FONTS ( afm, pfm, pfa, pfb, gsf files ) ■ GSview 3.4 のディレクトリ構造 ■ C:\GHOSTGUM ------ \GSVIEW ( gsview32.exe, priter.ini など ) | |--- \PSTOEDIT ( pstoedit.exe など ) | |--- \PSTOTEXT ( pstotxt3.exe など ) ■ 角藤版の日本語化キット( Win32API )のディレクトリ構造 ■ C:\ALADDIN ------- \GS6.01 ------- \BIN ( 日本語用上書きと new files ) | |--- \LIB ( 日本語用上書き files ) | |--- \KANJI ( article9.ps など ) ========================================================================== 筆者は、昨年暮れごろから活発になってきていた Aladdin Ghostscript および GSview のベータ版の動作確認テストを行うなかで、 角藤亮先生からいろいろな御教示をいただきました。 先生には、心より厚くお礼申し上げます。 ( 先生は、ベータ版が公開されるたびに日本語化キットの作成を繰り返し 試みられておみえでした。 筆者は、正式版の Aladdin Ghostscript 6.01 が公開されたその日に、 先生から日本語化キットが完成したとのメールを受け取っております。) ========================================================================== ※※※ 最新版利用の内容説明 ※※※ Aladdin Ghostscript 6.01 の実行ファイル : gs601w32.exe ( 2000-03-20 <5,232,640 bytes> ) GSview 3.4 の実行ファイル : gsv34w32.exe ( 2000-07-29 <1,180,672 bytes> ) 角藤版の Win32API による日本語化キット : gs601-j-wapi.zip ( 2000-03-22 <990,437 bytes> ) 32 ビット版の Zip 展開( 解凍 )プログラム : unzip.exe ( 1994-9-02 <113,152 bytes> ) ★ 注意 I ★ 新バージョン GSview 3.0 から始まった『 GSview Registration 』について: GSview の起動時に GSview Registration のウインドウが表示されます。 (1)そこにある [Help] ボタンをクリックすると 『 If you wish to support the development of GSview or wish to disable the GSview nag screen, please consider registering GSview. There is no requirement for you to register GSview. GSview is made available with the Aladdin Free Public Licence, contained in the file LICENCE. This allows free use, but restricts commercial distribution. 』 なる Registration への説明がありますので、この意味をご理解ください。 (2)このウインドウにある [OK] ボタンをクリックすれば、通常に GSview の利用ができます。 ★ 注意 II ★ すでに、Ghostscript 6.0 + GSview 2.9 がインストールされてある方は、 必ず次の順序に従ってアンインストールを行ったあとで、インストール作業を 始めてください。 (1)まず、Ghostscript 6.0 および Ghostscript Fonts の削除: (スタートメニュー)->(設定)->(コントロール パネル)-> (アプリケーションの追加と削除)より『 Aladdin Ghostscript 6.0 』および 『 Aladdin Ghostscript Fonts 』の削除(uninstall)をする。 (2)次に、ディレクトリ c:\Aladdin\gs6.0 の削除: エクスプローラより、フォルダ Aladdin 内の gs6.0 を削除してください。 (3)そして、GSview 2.9 の削除: (スタートメニュー)->(設定)->(コントロール パネル)-> (アプリケーションの追加と削除)より『 GSview 2.9 』を削除する。 以上の操作を完了した後に、以下のインストール作業を開始してください。 ========================================================================== ※※※ インストールの方法 ※※※ ◎ まず、はじめに「エクスプローラ」の「表示」の「オプション」で、 『 すべてのファイルを表示 』の設定をしてください。 ◎ 以下では、インストールドライブは Cドライブとして解説していきます。 そして作業領域を c:\tmp としますので、必要ファイルのダウンロード 先は、ここにあるものと仮定しています。 ◎ ハードディスクに直接ダウンロードしたときには、後でこのファイルが 必要になることがあるので、必ず他のドライブまたはフロッピーディスクに バックアップを取っておいてください。 ★ インストールは、必ず以下の順序で行ってください。理由は GSview が ★ インストールのときに、Ghostscript のバージョンをチェックするからです。 === [ Step 1 ] === Aladdin Ghostscript 6.01 のインストール === エクスプローラを開いて c:\tmp 内の gs601w32.exe をダブルクリックします。 ウィザード形式( 英語で )の Aladdin Ghostscript Setup プログラムにより、 インストーラの指示に従いながらオリジナルの Aladdin Ghostscript 6.01 の インストールを行います。 次の項目を確認してください: (1) Install to directory : C:\Aladdin (\ はバックスラッシュで表示) インストールするディレクトリは、C:\Aladdin で良いか? (2) Install Fonts ( チェックが入っているか確かめる ) (3) Add shortcuts to : Aladdin スタートメニュー内に、フォルダの Aladdin を作るか? 以上の 3 点は、すべてデフォルトのままで良いと思います。 そして、『 Install 』をクリックすればインストールが始まります。 インストールが終了しましたら、一度エクスプローラを閉じてください。 === [ Step 2 ] === GSview 3.4 のインストール === 再び、エクスプローラを開いてみてください。 そして、c:\tmp 内の gsv34w32.exe をダブルクリックします。 ウィザード形式( 英語で )の GSview Setup プログラムにより、 インストーラの指示に従いながら GSview 3.4 のインストールを行います。 ディレクトリ c:\Ghostgum へのインストールであれば、( インストーラの 言語( Select Language )で『 English [英語] 』を選択する以外は ) すべてデフォルトで良いと思いますが、すでに Adobe Acrobat Reader 4.0J を 利用の場合には、次の点に注意してください: %%%%%%%%%%%% %% %% それは、『 GSview と関連付ける拡張子 PDF の選択 』で %% %% Associate PDF [.pdf] files with GSview %% %% にあるチェックボックスのチェックを外しておくことです。 %% その理由は、Ghostscript よりも Adobe Acrobat Reader 4.0J の %% ほうが PDF ファイルの表示が高速だからです。 %% %%%%%%%%%%%% スタートメニュー(Start Menu folder)内に、フォルダ(Create Folder)の Ghostgum を作るかの質問のあとに、『 Finish 』のボタンをクリックすれば インストールが始まります。 インストールがうまくいけば、『 Installation successful. 』なるメッセージ が表示されますので、それを確かめてから『 Exit 』をクリックしてください。 インストールが終了しましたら、エクスプローラを閉じてください。 === [ Step 3 ] === 角藤版の日本語化キット( Win32API )のインストール === 日本語化キット gs601-j-wapi.zip は、田中哲さんによる gs5.10-vflib-1.6 と、 淺山和典さんによる Win32API 表示ドライバを用いたものです。 なお、日本語 PDF はサポートされていません。しかしながら、Ghostscript に 付属のバッチファイル ps2pdf を利用すれば、日本語 PDF を作成することは できます。( ただし、表示は Adobe Acrobat Reader 4.0J を利用する。) その方法は TeX における dvipsk で変換した PS ファイルの foo.ps に対して、 『 MS-DOS プロンプト 』 から次のように入力して PDF ファイルの foo.pdf を 得るものです: ps2pdf foo.ps foo.pdf もし、『 環境変数のための領域が足りません 』 と表示された時には システムファイルの config.sys に SHELL=c:\command.com c:\ /P /E:2048 のように書いて再起動してください。 2048 バイトが環境変数用となりますが、 足りない場合は 4096 とかに増加します。( ps2pdf.bat 内で環境変数を定義 しています。) また、コマンドの ps2pdf を実行したときに次のようなエラー・メッセージが 表示されて、pdf ファイルが作成されないことがあります: > Convert PostScript to PDF 1.3 (Acrobat 4-and-later compatible). > The PDF compatibility level may change in the future: > use ps2pdf12 or ps2pdf13 if you want a specific level. > 0 個のファイルをコピーしました. このような時には、上のメッセージの中で 『 use ps2pdf12 or ps2pdf13 if you want a specific level. 』 とあるように、代用のコマンドである『 ps2pdf12 または ps2pdf13 』を 利用してください。 以下において、各々のコマンドの詳しい説明を述べます: (1) コマンド ps2pdf # Currently, we produce PDF 1.2 by default, but this is not guaranteed # not to change in the future. (2) コマンド ps2pdf12 # Convert PostScript to PDF 1.2 (Acrobat 3-and-later compatible). (3) コマンド ps2pdf13 # Convert PostScript to PDF 1.3 (Acrobat 4-and-later compatible). さて、Adobe Acrobat Distiller が利用できる環境にあれば、dvipsk で変換した PS ファイルから Distiller で簡単に日本語 PDF を作成することもできます。 日本語化キットの gs601-j-wapi.zip を、ディレクトリ情報付きで展開します。 すでに Zip ファイルの展開( 解凍 )ツルーを持っている方は、c:\tmp 内にて その展開( 解凍 )ツルーを、必ず「ディレクトリ情報付き解凍」を有効にして 解凍してください。 また、Zip ファイルの展開( 解凍 )ツルーがない方は、c:\tmp 内にある unzip.exe と gs601-j-wapi.zip を『 MS-DOS プロンプト 』で展開します: C:\TMP>unzip -d gs601-j-wapi.zip %%%%%%%%%%%% %% %% 『 MS-DOS プロンプト 』を開くと始めは %% %% C:\WINDOWS> %% %% となっています。これを次のようにして C:\TMP に変更します: %% %% C:\WINDOWS>cd \ (リターンキーを押す) %% C:\>cd tmp (リターンキーを押す) %% C:\TMP> %% %% これで、TMP のディレクトリに変更できます。 %% %%%%%%%%%%%% この後で『 MS-DOS プロンプト 』を閉じてから、再びエクスプローラに戻り c:\tmp\gs6.01\bin 内の 54 個のファイル( 3 個が上書き用、51 個が new files ) を c:\Aladdin\gs6.01\bin へコピー( 一部は上書き )します。 さらに、c:\tmp\gs6.01\lib 内の 3 個のファイルを、c:\Aladdin\gs6.01\lib へ 上書きコピーします。 次に、c:\Aladdin\gs6.01 内に新しく \kanji のディレクトリを作成してから、 c:\tmp\gs6.01\kanji 内の 17 個のファイルを c:\Aladdin\gs6.01\kanji へ コピーしていきます。 また、c:\tmp 内には README.wapi が入っています。これは日本語化には 直接必要はありませんが、一度目を通しておかれるとよいでしょう。 以上の [ Step 1 ] から [ Step 3 ] までの作業が終了したあとでは、 c:\tmp 内にある利用したファイルは、バックアップが取ってあることを確認 してから削除してください。 === [ Step 4 ] === 環境変数の設定 === Ghostscript および dviout for Windows などから正しく起動できるように するために、環境変数 PATH と GS_LIB を設定します。 そのために、Windows 98 ( Windows 95 ) ならば、起動ディスク C:\ の autoexec.bat に次の 2 行を追加( メモ帳などを利用 )してから 再起動します [ Windows NT の場合には、システム環境変数 または ユーザー 環境変数を登録してから、再ログオンしてください ] :( インストール先が c:\Aladdin の場合です ) %%%%%%%%%%%% %% %% 以下においては、 %% コロンの『 : 』と、セミコロンの『 ; 』を正確にタイプしてください。 %% 1 行目では、セミコロンの『 ; 』が 1 箇所使われています。 %% 2 行目では、セミコロンの『 ; 』が 2 箇所使われていることに注意 %% しておいてください。 %% %%%%%%%%%%%% SET PATH=%path%;c:\Aladdin\gs6.01\bin SET GS_LIB=c:\Aladdin\gs6.01\lib;c:\Aladdin\gs6.01\kanji;c:\Aladdin\fonts %%% 注意 1 %%% %% %% 上の二つの環境変数の設定では,余分なスペースを入れないように %% 細心の注意が必要になります。 %% さらに、最後のスペースも無視されませんので、挿入しないように %% してください。 %% 特に、2 行目の SET GS_LIB は、一行で記述することに心掛けてください。 %% %% ★ SET PATH について ★ %% すでに、 %% SET PATH=%path%;c:\abc\de;c:\fg\hij %% などがある場合には、必ずこの行の最後に %% SET PATH=%path%;c:\abc\de;c:\fg\hij;c:\Aladdin\gs6.01\bin %% のように付け加えてください。 %% 新しく、次のような一行を %% SET PATH=%path%;c:\Aladdin\gs6.01\bin %% 記述すると、この行は読み込まれませんので注意が必要です。 %% %%%%%%%%%%%%%% %%% 注意 2 %%% %% % 以前に Ghostscript 5.50 + GSview 2.7 の日本語版( Win32API )を % 利用していた方は、autoexec.bat に次のような記述があるはずです: % SET PATH=%path%;c:\gstools\gs5.50 % SET GS_LIB=c:\gstools\gs5.50;c:\gstools\gs5.50\kanji;c:\gstools\gs5.50\fonts % この記述を、上記のように書き直してください。 %% %%%%%%%%%%%%%% ★★ 再起動を忘れないようにすること ★★ さらに、dviout for Windows を起動してから 「Option」→「Setup Parameters」→「Graphic」の項目ページの「gsx」の欄に 『 c:\Aladdin\gs6.01\bin\gswin32c.exe 』 と記述して、 「Save」ボタンを押してから、「適用」→「OK」のボタンを順に押してください。 続いて、「REGISTRY」項目ページのリストボックスのなかから『gsx』を探して その行に + マークが付いているかを確認してください。 もし、+ マークが付いていなければ『gsx』の行をクリックして「Auto Load」の ボタンを押して + マークを付けてから「Save」→「適用」→「OK」のボタンを 順番に押してください。 これで、dviout の次回起動から Ghostscript 6.01 が利用できます。 === [ Step 5 ] === 動作確認をします === 再起動の後で、スタートメニューから、フォルダ Ghostgum 内の GSview 3.4 をクリックして GSview を起動します。 起動すると今回より始まった『 GSview Registration 』のウインドウが 表示されますので、注意してください。 ( スタートメニューに登録してない時には、c:\Ghostgum\gsview 内の gsview32.exe をダブルクリックして GSview を起動してください。) そして次の二つが、うまく表示できることを確認してください。 (その1)画像表示は、c:\Aladdin\gs6.01\examples 内の tiger.ps を GSview で表示して『 寅さん 』が確認できれば OK です。 (その2)日本語表示は、c:\Aladdin\gs6.01\kanji 内の article9.ps を GSview で表示して『 日本国憲法第九条 』が確認できれば OK です。 === [ Step 6 ] === プリンタの利用について === GSview での表示物のプリントをするときのアドバイスです。 プリントには、「File」→「Print」にて印刷のウインドウを開いてから、 「Print Method」の欄で指定します。 次のような 3 つの選択があります: (1) Windows GDI printer 非 PostScript プリンタへの出力の場合に指定します。 標準の Windows printer driver を利用しての印刷を行ないます。 詳細は [Settings] で設定してください。 (2) Ghostscript device 非 PostScript プリンタへの出力の場合に指定します。 ここでは、Ghostscript printer drivers を利用しての印刷を行ないます。 この場合には、プリンタの設定では普通『 mswinpr2 』を指定します。 (3) PostScript Printer PostScript プリンタへの出力の場合に指定します。 詳細は [Settings] で設定してください。 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ ■■■ 参考事項 ■■■ 乙部厳己・ 江口庄英 共著 : 『 pLaTeX2ε for Windows Another Manual Vol.1 Basic Kit 1999 』 ( ソフトバンク、1998 年 ) の添付 CD-ROM により、pLaTeX2ε と dvipsk がインストール されているときには、普通のインクジェット・プリンタにおいても、 PostScript フォントの利用が可能になっています。 このフォントの利用については、同書の 310 から 312 ページを参考に してください。 さらに、ここで提供した Ghostscript と GSview がインストール されている環境のもとでは、pLaTeX2ε における Graphics パッケージでの EPS 図版の貼り込みが dviout for Windows により可能になっています。 Graphics パッケージの利用方法の詳細は、同書の Chapter 6 が大変に 参考になります。 また、Ghostscript については、同書の 221 から 224 ページが、GSview に ついては、同書の 68 ページの脚注が参考になります。 さらに、Adobe Acrobat Reader 4.0J の利用についても、同書の 52 ページ の脚注と 222 から 223 ページが参考になります。 ※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※ -------------------------------------------------------------------------- Kohsaku HOTTA < khotta@auecc.aichi-edu.ac.jp > Department of Mathematics, Aichi University of Education, Kariya, 448-8542, Japan http://auemath.aichi-edu.ac.jp/~khotta/ghost/index.html ==========================================================================