確認した環境は以下のとおり:
ターミナルからX11アプリを起動できるように, .bashrc に以下の記述をするとよいです.
[[ -z $DISPLAY ]] && export DISPLAY=":0.0"
Fink とは, Mac OS X で UNIX環境を整備するための仕組みです.
基本的には, Debian GNU/Linux と同じで, debパッケージをインストールします. パッケージ管理は dpkg コマンドでおこない, インターフェースとしてdselect や apt が用意されています.
Fink では, finkコマンドを使って, ソースを取得して自ホストでコンパイルしてdebパッケージを作成し, それをインストールすることができます. 多くの場合, この方法でインストールすることになるでしょう.
<URL:http://fink.sourceforge.net/download/index.php?phpLang=ja>からバイナリインストーラをダウンロードし, インストールします.
PATH等の環境設定をするため, .bashrc に
source /sw/bin/init.sh
と追加しましょう.
HTTPプロキシ, FTPプロキシが必要な場合は, それぞれ,
export http_proxy=http://your.proxy.server:port/ export ftp_proxy=ftp://your.proxy.server:port/
などと .bashrc に追加しておくとよいでしょう.
bashの場合, 設定ファイルが ~/.bash_profile, ~/.bashrc の2つありますが, .bash_profile はログイン時にのみ, .bashrc はシェルを起動するたびに, 実行されます. つまり, ターミナルを起動したときは .bash_profile が実行され, X11 で xterm を起動したときは .bashrc が実行されます. ですので, Fink関連の設定が常に反映されるようにするため, .bash_prifle には
if [ -f ~/.bashrc ]; then . ~/.bashrc fi
だけ残し, 必要な設定は .bashrc に書くようにするとよいでしょう.
unstable パッケージもインストールできるように設定します. (新しいバージョンは unstable にしかない場合がほとんどなので, そうしないと使いにくいです)
そのうえで, 現在インストールされているパッケージのアップデートをおこないます.
/sw/etc/fink.conf を編集し, 以下のように Trees: 行に unstable/main と unstable/crypto を追加します.
Trees: local/main stable/main stable/crypto unstable/main unstable/crypto
以下のようにコマンドを実行してアップデートをおこないます.
$ fink selfupdate $ fink index $ fink scanpackages $ fink update-all
このとき, すべてのパッケージがアップデートされなかったので, メッセージのとおりに
$ fink scanpackages $ sudo apt-get update $ sudo apt-get install gettext=0.10.40-25
としてから, 再度
$ fink update-all
としました. これですべてアップデートできました.
Mac OS X には最初から Ruby が入っていますが, readlineがリンクされておらず対話的に使いにくいなど, 問題があります.
そこで, ここでは Fink で Ruby をインストールします.
以下のコマンドでインストールします. ソースを取得し, debパッケージを作成し, それがインストールされます.
$ fink install ruby ruby18-dev
.bashrc に source /sw/bin/init.sh
の設定がされていれば, Finkの Ruby が優先されます.
$ which ruby /sw/bin/ruby
となれば, オッケーです. Fink のほうが優先されてます(最初から入っている Ruby は /usr/bin/ruby です).
同じようにして, 必要なソフトウェアがあればインストールしましょう. ただし, コンパイルにはそれなりの時間がかかります :-(
岩前さんのFinkパッケージ<URL:http://www-aos.eps.s.u-tokyo.ac.jp/~iwamae/FinkDennou/>を使って, 電脳Ruby製品をインストールします.
Gfdnavi を使うためのライブラリがインストールされればよいので, ここでは, GPhys のインストールをします. そうすると依存するパッケージも一緒にインストールされることになります.
以下のようにして, infoファイルを配置します.
$ tar zxvf fink-dennou-Intel.tar.gz $ cd fink-dennou-Intel $ sudo install -m 644 ./* /sw/fink/dists/local/main/finkinfo/
以下のコマンドで GPhys をインストールします.
$ sudo fink install gphys
以下のような質問をされたら,
fink needs help picking an alternative to satisfy a virtual dependency. The candidates: (1) ruby-gtk2: Ruby class of GTK+2 (2) ruby-gnome2: Ruby class of GNOME2 Pick one:
ここでは 1 と答えます. (GPhysを使うには ruby-gtk2 で十分です. ruby-gnome2 にすると依存するパッケージが非常に多くなります. 時間もすごくかかりますし, 一気にインストールすると途中で失敗することもあります. ruby-gnome2 をインストールしたい場合は, 依存するパッケージを少しずつ入れていくといいと思います. なお, gave をインストールするときには ruby-gnome2 が必要になります)
以下のような質問をされたら,
Downloading the file "gphys-0.5.4.tar.gz" failed. (1) Give up (2) Retry the same mirror (3) Retry another mirror from your country (4) Retry another mirror (5) Retry using original source URL How do you want to proceed? [3]
ここでは 5 を選びます.
Gfdnaviのチュートリアルにしたがってすすめてください. ここではポイントだけ解説します.
RubyGems のインストール:
<URL:http://rubyforge.org/frs/?group_id=126> から 最新のtarballをダウンロードして
$ ruby setup.rb config $ ruby setup.rb setup $ sudo ruby setup.rb install
※ この場合のインストール先は以下のとおり:
Ruby on Rails のインストール:
$ sudo gem install rails --include-dependencies
データベースソフトは SQLite3 が最初から Mac OS X に入っているので, これを使うのが楽です. Rubyアダプタは gem でインストールできます.
$ sudo gem install sqlite3-ruby
以下のように聞かれますので, 「最新のバージョン番号の ruby 版」を選びましょう.
Select which gem to install for your platform (i386-linux) 1. sqlite3-ruby 1.2.1 (ruby) 2. sqlite3-ruby 1.2.1 (mswin32) 3. sqlite3-ruby 1.2.0 (mswin32) 4. sqlite3-ruby 1.2.0 (ruby) 5. Skip this gem 6. Cancel installation >
ここでは 1 を選びます.
Fink にも SQLite3 とその Rubyアダプタがありますので(こちらの SQLite3 のほうがバージョンが新しい),
$ fink install sqlite3 sqlite3-dev sqlite3-rb18
としてインストールしてもよいと思います. (私は試していません)
MySQL, PostgreSQL も Fink にありますので, そちらを使ってもいいでしょう(私は試していません). Rubyアダプタは gem でインストールします.
MySQL:
$ fink install mysql mysql-client mysql15-dev $ sudo gem install mysql
PostgreSQL:
$ fink install postgresql postgresql82-dev $ sudo gem install ruby-postgres