地球流体データ解析・数値計算ワークショップ 03/31 午前ミーティング議事録

dcmodel プロジェクト報告: 竹広

  • 今年度は一度も dcmodel ミーティングが開けなかったので, 来年度は半期に一度開催したい.

ISPACK3 進捗報告: 石岡

今年度 2 回のバージョンアップ

  • 3.1.0
    • FUJITSU A64FX 用最適化 (Fujitsu コンパイラの SIMD 化用にコードを一部書き換え)
    • 富岳で球面調和関数変換の計算実施
      • 切断波数 524287, 2^20 x 2^19 格子, 1024 ノード使用, G2S でピーク性能 3.146 PFlops の 43% 程度
  • 3.2.0
    • NEC SX-Aurora 用最適化
      • ispack3 は設計時にベクトル CPU を想定しておらず, スピードはそれほど...
    • 阪大システムで球面調和関数変換の計算実施
      • 切断波数 16383, 32768 x 16384 格子, 10 コア, ピーク性能の 32% 程度 (S2G), 13% 程度 (G2S)

来年度以降の課題

  • 経度方向回転対称を仮定した変換
  • FFT について, cos/sin 変換, 2D-, 3D-FFT の実装
  • サンプルモデル集追加
  • Python インターフェースの整備

質疑・コメント

  • 3 次元スペクトルはどう? (林)
    • プリミティブ系で簡単実験は何も考えずとも可能. Held and Suarez 実験などもできるだろう (石岡)
    • 自動的に大気下層が細かくなるので, 現実大気のモデル実験で必要となる境界層細かくとる (石岡)
    • 等間隔σ座標より精度よく実験できるだろう (石岡)
  • AFES の球面調和関数ライブラリを ispack に置き換えたい (一つのオプションとして準備しておきたい) (竹広)
  • 富岳実験の結果は論文にした方がよいのでは? (林)

gtool, spml ver.2 について: 佐々木

今年度の進捗

  • リリースまではできなかった.
  • Doxygen ドキュメント更新が進まず...
    • Markdown 形式でドキュメント化を試みた.
    • 現状版は dennou サーバで閲覧可能.

来年以降の課題

  • 4 月中にリリース予定
    • 既存プログラムの動作確認 (必要に応じて修正指針の提示)
  • spml のベンチマーク
  • gtool
    • 文字列処理 (f2003 フル活用): 名前の変更が必要?
      • 特に問題ないなら変更してよいのではないか (石渡)
    • NetCDF4 対応
    • CF Convention への追従
    • Parallel 対応

質疑・コメント

  • 来年課題のうち, spml, gtool のコードはフィックス済みか (石渡)
    • ほぼいじるところはなく, フィックス済みと考えてよい (佐々木)
  • バージョンアップ前後の互換性 (石渡)
    • 安直にバージョンを変えただけでは dcpam は動かない可能性がある (佐々木)
      • 実際に spml2 でテストすると, 単なるバージョンの変更だけでは dcpam は動かなかった (竹広)
      • dynamo は単純にバージョン変更だけで動いた (竹広)
    • gtool は後方互換性があるので問題ない. (佐々木)
  • configure が書きやすくなっているので, 早くリリースしてほしい (竹広)
  • Markdown で Pandoc は使えるか? (石岡)
    • Doxygen+Markdown は Pandoc に対応していない (佐々木)

deepconv の現状: 杉山

今年度の進捗

  • 地形に沿った座標系の導入と山岳波実験 (テンソルによる一般座標系への変換を利用)
    • 鉛直不等間隔
    • 地形を外部データから読み込み
    • 並列化

質疑・コメント

  • 今年度のアップデート分はいつリリース? (石渡)
    • まだコードレビューできておらず, 夏休み前を目標に (杉山)
  • 今年度の山岳波実験は 3 次元まで? (高橋)
    • まだ 2 次元計算のみ (杉山)
  • リリースは 3 次元での山岳波実験も含める? (林)
    • 3 次元まで含めてリリースしたい (杉山)
  • 金星や火星の山岳入り実験をしたい (林)
  • 現実大気での実験はマップファクターとメトリック項を追加する必要がある (西澤)
    • まだ入っていないので要検討 (杉山)
    • 小さな計算領域なら近似的に入れなくても可能 (西澤)

DCPAM の現状: 高橋

  • 今年度は特に大きなアップデートは行わなかった.

質疑・コメント

  • 東工大との共同研究で DCPAM を利用し, 論文出版できた (竹広)

dcrtm: 石渡

今年度の進捗

  • line-by-line 放射モデルと k 分布法放射モデルの開発 by 高橋芳幸さん
    • 地球, 金星, 火星の放射計算
  • 現在 JMSJ に論文を投稿中 (改訂中)

質疑・コメント

  • 雲・エアロゾル (液体/固体) も入っている? (堀之内)
    • 考慮している (高橋)
    • 物性や形状は考慮しておらず, 光学パラメータのみを与えている (雲の形や厚さから放射を計算するものではない) (高橋)

全体質疑

電脳サーバ更新について

  • 必要作業は 5 月 - 6 月
  • アカウント管理情報に関連して, LDAP 用ポートが必要
  • ezmlm -> mlmmj への変更を考えている
    • ezmlm が qmail 必要
      • qmail は開発が長期間止まっている (世界情勢が qmail の想定から離れている) ので, 利用すべきではない.
  • gate system の更新
    • アカウント申請時に ssh の公開鍵登録が必要になる (ssh ログイン時は公開鍵必須にする).
    • メールの送受信時にはパスワードが必要になるので, ログインパスワードを利用.
  • ユーザ ID/グループ ID が新旧で対応しなくなるので, アカウントは各個人申請し直す必要あり
  • 旧 dennou サーバは新サーバ経由でログインできるようにすればよい