[ English | Japanese ] [ dcmodel ] [ DCPAM HOME ] [ SIGEN.htm ]
- 概要
- 実験環境
- 実験設定
- 結果一覧
- 考察
- 参考文献
dcpam5 において水惑星を同期回転 (日射分布が移動しない) 状態に置いた実験を行った.
自転角速度は地球の 1 倍, 解像度は T21 である.
同期回転地球計算において
<URL:../2009-06-03_noda/> と
<URL:../2009-06-10_morikawa/SR090_1Omega/>
の計算結果が大きく異なる.
この原因を調べるため,
前者から後者へパラメータを徐々に変更した計算を行った.
- システム: PC
- /proc/cpuinfo の model name: Intel(R) Core(TM)2 Duo CPU E6750 @ 2.66GHz
- OS: GNU Debian Linux 5.0
- uname -a: Linux fermat 2.6.26-1-686-bigmem #1 SMP Fri Mar 13 18:52:29 UTC 2009 i686 GNU/Linux
- コンパイラ: Intel(R) Fortran Compiler for applications running on IA-32, Version 10.1 Build 20080312 Package ID: l_fc_p_10.1.015
- 依存するライブラリとバージョン
- netCDF ver. 4.0
- gtool5 ver. 20090324
- ISPACK ver. 0.71
- spmodel ver. 0.5.0
- プログラム: dcpam5 ver. 20090428 (cvs)
- 初期値
- 東西風速: 15 × cos(φ) [m s-1]. (φ: 緯度)
- 地表面気圧: 1.0e+5 [Pa].
- 温度の基本場: 250 [K] に微小擾乱を与えた.
- 比湿: 10e-10 または 0.01
- 計算領域
- 水平(λ,φ): 全球 (λ=[0, 360], φ=[-90, 90])
- 鉛直(σ=p/p0): 大気下端〜上端 (σ = [0, 1])
- 境界条件
- 水平(λ,φ) : 周期境界条件
- 鉛直(σ) : dσ/dt = 0 (σ = 0, 1)
- 数値解法
- 水平(λ,φ) : スペクトル法 (球面調和関数展開・三角形切断)
- 鉛直(σ) : 差分法 (Arakawa and Suarez, 1983)
- 時間(t) : リープフロッグスキーム.
- ただし重力波の項にはセミインプリシット法を用いる.
時間フィルター (Asselin, 1972). を用いる. フィルター係数は 0.05 または 0.1
- 空間解像度
- 経度格子点数 : 64 (5.6 度 x 5.6 度)
- 緯度格子点数 : 32 (5.6 度 x 5.6 度)
- 鉛直層数 : 16
- 最大波数: 21
- 積分時間: 2000 日
- 時間間隔: 8 分
- 惑星半径: 6.371e+6 [m]
- 自転角速度: 7.2921e-5 [s-1]
- 重力加速度: 9.8 [m s-2]
- 乾燥大気定圧比熱: 1004.6 [J K-1 kg-1]
- 乾燥大気平均分子量: 28.964e-3 [kg mol-1]
- 乾燥大気気体定数: 287.04 [J K-1 kg-1]
- 最大波数に対する e-folding time: 3.0 [hours]
- 超粘性の次数: 8
- 力学過程
- 物理過程
- 積雲パラメタリゼーション: 湿潤対流調節 (Manabe et al., 1965)
- 大規模凝結
- 放射
- 経度 0 - 180 度に時間変化しない日射分布を与える
- 短波放射: なし または 1 バンド
- 長波放射: 1 バンド (灰色) または 4 バンド
- 短波を計算する時間ステップ: 8 分
- 長波を計算する時間ステップ: 8 分
- 大気アルベド: 0.0 または 0.2
- 地表面: SWAMP (熱容量: 0)
- 実験 1 と実験 2 の結果には, ほとんど違いはない.
- Asselin フィルタ係数の違いはほとんど影響しない
- 実験 2 で顕著であった南北非対称性が実験 3 でほぼ消えた
- 大気アルベド (または太陽定数) が南北非対称性に関係していることを示唆
- 実験 3 と実験 4 の比較
- 気温は実験 4 の方が高い
- 降水は実験 4 の方が一桁程度大きくなった
- 東西風速の帯状平均場は実験 3 で南北の低緯度に東風ジェットが存在するが,
実験 4 では赤道上空に東風ジェットが 1 本あるのみ.
- 実験 5 は <URL:../2009-06-10_morikawa/SR090_1Omega/> と
場のパターンがよく似ている
- どの実験も地表面熱収支は数 W m-2 程度で合っている
- いずれも上向きの正味の放射のほうが大きい
- 昼半球より夜半球のほうでよく合っているようである
- Arakawa, A., Suarez, M.J., 1983: Vertical differencing of the primitive equations in sigma coordinates., Mon. Wea. Rev., 111, 34-45.
- Asselin, R., 1972: Frequency Filter for Time Integrations, Mon. Wea. Rev., 100, 487-490.
- Manabe, S., Smagorinsky, J., and Strickler, R. F., 1965: Simulated climatology of a general circulation model with a hydrologic cycle. Mon. Weather Rev., 93, 769-798.
dcmodel Development Group / GFD Dennou Staff
Last Updated: 2009/06/11, Since: 2009/06/10