放射MTGメモ(2013/11/06)

参加者

  • 石渡正樹、高橋芳幸、高橋康人、齊藤大晶、大西将徳

line-by-line 放射計算プログラムの開発(大西)

  • 吸収断面積の温度圧力 Spline 補間テスト
    • Spline 補間によって求められた吸収断面積でFlux を計算して、補間の精度を検証する
      • 温度補間は T-log(吸収断面積), 圧力補間は log(p)-log(吸収断面積) でSpline 補間する
      • 圧力は1桁ごとのテーブル(1E1, 1E2, 1E3, 1E4, 1E5, 1E6, 1E7, 1E8 [Pa]) を補間に使う
      • 温度は100[K]ごとのテーブルから、計算したい温度周辺の温度テーブルを補間に使う
        • 温度テーブルの選び方は3種類: 計算したい温度を挟んで、1) 200[K], 2) 300[K], 3) 400[K] の範囲にある温度テーブルを使用
          • 但し、温度が低い場合は、99 [K] のテーブルも使用(99[K] が最低温度テーブル)
          • 例) 大気温度: 650 [K] の場合: 1) 500, 600, (650), 700, 800 [K], 2) 400, 500, 600, (650), 700, 800, 900 [K], 3) 300, 400, 500, 600, (650), 700, 800, 900, 1000 [K]
          • 例) 大気温度: 250 [K] の場合: 1) 100, 200, (250), 300, 400 [K], 2) 99, 100, 200, (250), 300, 400, 500 [K], 3) 99, 100, 200, (250), 300, 400, 500, 600 [K]
      • 計算条件
        • 大気圧力: 5E2, 5E3, 5E4, 5E6, 5E7 [Pa]
        • 大気温度: 250, 450, 650, 850 [K] (地表面温度は + 100[K])
        • 波数領域: 30 - 3030 [cm-1], 波数分解能: 0.01 [cm-1]
      • 計算結果
        • 圧力が低いほど補間の精度はよくなる
        • 温度が高いほど補間の精度はよくなる
        • 200[K]の温度範囲のテーブルのみ使用する場合より、300, 400[K]の温度範囲のテーブルを使用する場合の方が精度が良い
        • 300[K], 400[K] の温度範囲のテーブルを使用した場合の相対誤差は同程度
        • 300[K], 400[K] の温度範囲のテーブルを使用して計算したFlux の相対誤差は 1 % 以下
        • 計算コストの観点から、300[K] の温度範囲のテーブルを使用して Spline 温度補間をするのが良い
  • mtg 資料
  • To Do
    • 連続吸収スペクトルの計算
    • line-by-line Nakajima et al. 計算
    • カットオフ無しで計算した吸収断面積によるFlux 計算

木星大気の計算(高橋康)

  • 放射対流平衡計算プログラム(高橋康)の問題点
    • 下部境界を変えると、Flux の鉛直分布が変わってしまう
    • 放射層に挟まれた対流層で、エネルギーが保存していない(冷却のみされる)
  • 線吸収の光学的厚さの計算にバグがあり、それを修正することで、下部境界を変えても同様の Flux 鉛直分布が計算されるようになった
  • また、下部境界から繋がった対流層が計算され、対流層の中に、冷却される部分と、加熱される部分が計算された
  • ただし、対流層の下端で heating rate が grid ごとにギザギザしている

次回の日程

  • 11/11(月) 9:00-
    • はしもとじょーじさん出張のため不在
    • 高橋(康) さん、すばる望遠鏡出張のため不在