放射MTGメモ(2015/02/10)
参加者
- 倉本圭, はしもとじょーじ, 高橋康人, 齊藤大晶, 大西将徳
系外惑星放射計算プログラムの開発 (大西)
- 太陽放射の導入
- テスト計算1: 地球大気
- 計算設定
- 温度プロファイル: mid-latitude summer (32層)
- 大気組成: H2O, CO2, O3, + 非吸収分子
- 光学データ: HITRAN2008 (0 - 25000cm-1), MT_CKD model (0 - 50000cm-1), Air の Rayleigh 散乱の散乱断面積(Bucholtz 1995).
- 太陽放射: 5800[K] の黒体を仮定. 大気上端で, 太陽定数の1/2 のエネルギー. 入射角 A は cosA = 1/2.
- 地表面アルベドAs:
- As = 0 (0 - 3000cm-1)
- As = 0, 0.1, 0.2, 0.3, 0.4, 0.5 (3000 - 50000 cm-1)
- 放射伝達計算
- 太陽放射と惑星放射は独立に放射計算を行っている.
- 惑星大気の放射計算: 放射源関数に大気放射と散乱光
- 太陽放射の放射計算: 放射源関数に散乱光と直達光
- 計算波数: 0 - 50000 cm-1 (太陽放射, 惑星放射ともに)
- 波数解像度: 0.01 cm-1 (0 - 25000 cm-1), 10 cm-1 (25000 - 50000 cm-1)
- 結果と議論
- 地表面アルベド = 0.2 の場合の太陽放射の放射収支
- 大気上端からの入射: 350 [W m-2], 大気による吸収: 70 [W m-2], 地表面による吸収: 200 [W m-2], 宇宙空間への放射: 70 [W m-2]
- 大気上端のアルベド: 0.2
- 地球の放射収支と比較する
- 地表面アルベドの変化による, 大気上端のアルベドの変化
- 地表面アルベド 0.3 のときに, 大気上端のアルベド 0.26
- 大気上端のアルベドが小さすぎる?
- 加熱率, Flux converence
- オゾンの吸収による大気の加熱を確認できる
- 地表面アルベド = 0.2 の場合の太陽放射の放射収支
- 計算設定
- テスト計算2: H2O のみが吸収する大気
- 計算設定
- 温度プロファイル: moist pseudoadiabatic lapse rate (Nakajima et al., 1992), 地表面温度 300[K].
- 大気組成: H2O + 非吸収分子(地表で 10^5[Pa])
- 地表面アルベド = 0.2 (赤外領域はアルベド = 0)
- 他は, テスト計算1 と同じ
- 結果と議論
- 上空では, 吸収物質が少ないため加熱率はほとんど 0 になっている.
- 上空まで計算すれば, どこかで加熱率が正になるところは現れるが, とても小さい量を評価することになる
- 過飽和大気で計算してみてはどうか?
- 大気の温度を下げていったときの, 太陽放射による加熱率と, 惑星放射による加熱率のバランスから加熱率が正になる温度を議論できないか.
- 解析的に検討するのがよいのではないか: line shape の形がおそらく重要.
- 地球大気で, O3, CO2 を抜いて計算してみる.
- 計算設定
- テスト計算1: 地球大気
- mtg 資料
木星大気の放射計算(高橋康)
- 波数解像度を変えた放射計算
- 1cm-1, 0.01cm-1 の計算結果の違いは, 計算バグによるものであった. どちらで計算してもさほど変わらない.
- 1cm-1 の解像度で放射平衡計算を行う
- 連合大会の発表テーマとその後の方向性
- 圏界面高度と NH3 凝結高度のパラメタスタディ
- 日射が無くて圏界面が決まるのか? 日射が無くてよいかは自明ではない.
- 日射の影響を見積もっておくことは大切
- 太陽放射を入れて計算してみる.
- 圏界面高度と NH3 凝結高度のパラメタスタディ
次回の日程
- 2/16 (月) 9:00- (はしもとじょーじさん不在)
- 2/17 (火) 9:00- (倉本先生不在)