放射MTGメモ(2016/08/24)

参加者

  • 倉本圭, はしもとじょーじ, 高橋康人, 大西将徳

系外惑星放射計算プログラムの開発 (大西)

  • 放射源関数法モジュールを用いた場合の問題と解決
    • これまで計算で明らかになったこと.
      • 吸収が弱い場合に, Two-Stream 法と放射源関数法で計算した加熱率が大きく異なることがある.
        • 加熱率の符号すら違ってしまう.
        • 対空間冷却近似で確認すると, Two-Stream 法による加熱率が整合的.
        • -> 放射源関数法による加熱率が不自然.
      • 吸収が弱い場合でも, 天頂角 cos a = 0.5 の時には放射源関数法による加熱率は Two-Stream 法と整合的.
        • cos a > 0.5, < 0.5 で放射収支の符号が変わる.
        • -> 天頂角の依存性に関係する部分で, 計算コードもしくは定式化に問題がある可能性が高い.
    • 天頂角依存性に着目して, Two-Stream 法と放射源関数法の加熱率の定式化を比較 (吸収が弱い条件で).
      • Two-Stream 法はそもそも天頂角依存性ない.
      • 放射源関数法は, Two-Stream 法による放射を放射源として放射伝達方程式を解く.
      • 1層モデルでは, 光学的に薄い場合に, 両者の加熱率は一致する.
      • 2層以上の場合には, 天頂角によって加熱率の符号が変化する可能性がある.
        • 2層以上の場合, 定式化はとても煩雑.
          • さらに書き下すのはかなり大変.
          • 多くの項を, 掛けたり引いたりしているので, この部分で計算コードに問題がある可能性はある.
        • 加熱率の天頂角依存性は, どうなるべきか?
    • To Do
      • 2 層の計算で, 放射源関数法で不自然な値 (Two-Stream 法と異なる値) が計算される場合を探す.
      • 上記の場合に, どこで不自然な値が計算されるのか探す.
  • mtg 資料

木星大気の放射計算 (高橋康)

  • 日射吸収に関する考察
    • NH3 雲層の数値実験
      • 先行研究 (eg Read et al., 2016) では, シンプルな NH3 雲層のみの放射モデルで, 観測された Bond アルベド (0.34) が再現できている
        • 単に観測とあうように調整しただけの可能性もある?
      • 杉山モデルの NH3 雲を基準に数値実験を行ったが, やはり NH3 雲のみでアルベドを再現するのは困難
        • 与えたパラメタ
          • 雲水量: x0.1, x1, x10
          • 雲粒径: 0.1 - 1.5 micron
          • 雲頂高度: 0.2, 0.4, 0.6 bar
        • 先行研究ではどのような操作が行われているかを調べる必要がある
      • ラマン散乱でアルベドが下がることはないか.
  • 深部ガス吸収
    • CH4, NH3, H2O
      • Exomol からの導入を試みる
        • 300K 以上のみ対応, 圧力していの方法がない?
        • 導入方法を検討中.
      • Yurchenko 2011 に基づいた NH3 の計算
        • HITRAN では吸収のない波数帯にも, 吸収が計算される
        • Yurchenko 2011 を導入しても, 日射吸収に大きな変化はない.
  • ヘイズ・雲汚染物質
    • 先行研究における chromophores
      • Strycker 2011: フィルターごとに吸収するヘイズ層を仮定
    • 先行研究まとめる
  • mtg 資料

次回の日程

  • 8/31 (水) 9:00-