熱帯域の,
1998年1月から2000年12月の期間における各月間降雨量の格子点データを,
可視化・解析ツールgtool4を用いて可視化した.
格子点データには,
NASDA発行の地球気候変動研究のためのCD-ROM,
「ESRDC-007 TRMM Rain Data set TMI(1999-2000), PR(1998-2000)」
を利用した.
このデータセットは,
1997年11月に打ち上げられ現在も観測が続けられているTRMM(Tropical Rainfall Measuring Mission:熱帯降雨観測計画)衛星に搭載されているPR(Precipitation Radar:降雨レーダ)によって観測されたデータである.
このデータセットはデータの格納形式が非自己記述的であるために,
取り扱いには注意が必要である.
一方,
gtool4は扱うデータ形式に自己記述的な構造を採用し,
さらに手軽な可視化機能をもつ.
本論文では「TRMM Rain Data set」とgtool4それぞれの特徴を紹介し,
gtool4の利便性についてまとめる.