用紙の形は長方形なのに, そこに内接する正方形の領域をとって, その中だけ に図を描くのではもったいない, 紙一杯に図を描きたい, という時にも Page, Frame を活用しましょう.
# # lay3.rb require "narray" require "numru/advanceddcl" include NumRu::AdvancedDCL include NMath #-- graph --- Dev.open Frame.lfull=true Frame.mgn(0.0, 0.0, 0.08, 0.08) Frame.rat(1.0, 0.6) Page.settitle('FIGURE TITLE', 'T', 0.0, 0.0, 0.03, 1) Page.settitle('PROGRAM.NAME', 'B', -1.0, -1.0, 0.02, 2) Page.settitle('page:#PAGE', 'B', 1.0, -1.0, 0.02, 3) Frame.new Frame.pwwr(1) Text.vdraw(0.5, 0.5, 'FIGURE') Dev.closePROGRAM LAY3
物理的な描画範囲一杯に作画したい時は, Frame のパラメタ lfull を .TRUE. にします. これが, .FALSE.(初期値)の時には, 最大内接する正方形が作画可能な範囲となります.
物理的な描画範囲はデバイスによって違いますから,lfullを.TRUE.にしたときは, 異なるデバイスに出力する際にエラーを起こして出力
できなくなる可能性があります. そこで, 11行めのように Frame.rat を使っ
て「私は1×0.6 の領域に図を描きたいのだ」と宣言しておくことを
お勧めします. Frame.ratで縦横比が指定されると, このフレームが最大内
接するように描画領域を設定するので, どんなデバイスに出力してもエラーは
起こりません.
この例では, 作画領域の上下に8%ずつのマージンをとってタイトル等のスペー
スを確保した後に,
1×0.6 の領域を宣言しています. まだ, 上下に
余裕がありますので, 左右にはいっぱいにフレームが確保できました. 上下の
マージンを大きくとると, この縦横比を保つために, 左右にもマージンが自動
的にできるようになります.
SLPACK では基本的に最大描画領域に対する比率でマージンなどをとるように なっていますが, 目的によっては絶対的な長さ(例えば10cm)を指定したい場合 もあるでしょう. Page.size または Page.form で第1レベルめのフレー ムを再設定しておけば, その範囲が物理的に描画できる範囲内である限り, 異 なったデバイスでも同じ大きさの図が出力できます. Page.form は描画範 囲を A4, B5 等の規格の大きさで, また, Page.size は cm 単位で指定し ます. 通常 A4 の用紙の最大描画範囲は用紙そのものの大きさよりも小さいの で, A4 の紙に Page.sizeで A4 を指定するとエラーとなりますから, ご注 意下さい. また, コンソールディスプレイなど, 物理的な大きさがはっきり しないデバイスに対しては, 適当な大きさが仮定されています.