GRPH2 図形処理上位パッケージは,
GRPH1 の折れ線や文字といった単純な図形要素を
組み合せて, 座標軸や等高線図などを描くルーチンを集めた
ものである.
GRPH2 はレベル2のライブラリであり機種依存はしないが,
GRPH1, MISC1, MATH1 が正しくインストールされている必要がある.
(厳密には, UMPACK が使う地図情報データの収められたファイル名の
決定方法はシステムに依存する可能性がある. )
座標系や座標変換, 各種出力プリミティブとその属性などに関する基本用語は
「GRPH1」マニュアルを参照のこと.
GRPH2 は描くべき図の種類によって, いくつかのサブパッケージにわかれている. これらのサブパッケージの数は徐々に増えているが, 現在のところ, 1次元スカラー量のグラフ化, 2次元スカラー量の表示, 2次元ベクトル量の表示など, 以下のようなサブパッケージからなる.
改ページなどの制御と パラメタの初期化などをする.
座標軸を描画する. それぞれのサブパッケージの機能は次の通り.
- UXPACK/UYPACK : 直交座標系の座標軸
- ULPACK : 対数軸
- UCPACK : 日付に関する座標軸
- UZPACK : 座標軸のパラメータ管理
折れ線, マーカー, 棒グラフなど.
- UUPACK : X軸とY軸が対等なグラフ, およびパラメタ設定.
- UVPACK : X軸が独立変数で, Y軸が従属変数になるようなグラフ.
- UHPACK : Yが独立変数で, X軸が従属変数になるようなグラフ.
オートスケーリングおよび簡単座標軸ルーチン.
2次元量の図形描画. それぞれのサブパッケージの機能は次の通り.このうち UDPACK, UEPACK は U 座標系で作画するので, GRPH1 がサポートするすべての正規化変換に対応する. いっぽう UGPACK は, 現在のバージョンでは V 座標系で作画する ので, 直角直線座標系(itr=1〜4)でしか利用できない.
- UDPACK : 2次元コンター
- UEPACK : 2次元トーン
- UGPACK : 2次元ベクトル場
- UWPACK : 格子座標点データの管理
地図情報(海岸線や緯度経度線)の描画.
図形要素描画. それぞれのサブパッケージの機能は次の通り. なお dcl-ver.5 では, 以下の機能を持つメソッド(元サブルーチン)群を GRPH1 レベルに取り込んだので, これらは将来的に消去される.
- UFPACK : 矢印
- UBPACK : ラベル付折れ線
GRPH2 の多くのパッケージは独自の内部変数管理ルーチンを xxpget/xxpSET という名前で持っている. ここで xx は各パッケージ名の最初の2文字, p は, 変数のタイプ別にr:実数; i:整数; l:論理変数; c: 文字変数 を表わす. このマニュアルでは以後, タイプ別のエントリ名を総称して xxpget/xxpSET などと書く.