近年, 系外惑星観測は大きく進展し, 系外惑星大気の直接撮像も視野 に入ろうとしている. これを受けてこれまで主に太陽系惑星を対象と して展開してきた惑星大気の実験的・理論的・数値的研究は, 系外惑 星をより具体的な対象として加えることにより, 新たな段階に入ろう としている. 惑星大気の, 起源・進化・多様性を考察すること, すな わち, 汎惑星大気理論の構築が現実的な課題となってきたのである. このような背景を踏まえ, 本ワークショップでは, 液体の水を長期間 表面に維持することができる惑星 (ハビタブル惑星) に焦点を当て, それに関して現在までに行われてきた大気の研究を中心に俯瞰し, 今 後の研究の展開を議論したい.