我々は, このライブラリが多くの人に使われ, 地球流体力学の発展に寄与することを願っています.
DCL は機能によっていくつかの部分に分かれていますが, 「ごくらくDCL」ではグラフィクス部分だけを 解説しています. DCL グラフィクスではサブルーチンを数行呼ぶだけで, 折れ線図や等高線図などさまざ まな作図が簡単にできます. ここでは特に初心者を念頭に置いて, サンプルプログラム(FORTRAN) と実 行結果のグラフを中心に, とりあえずどうすればイメージした図が出力できるかをわかりやすく解説しま しょう. まず, 第1 章で基本操作を解説し, つぎの第2 ・3 章で, 描画の基本概念を説明していきます. さら に, 第46 章では, 「おまかせ」で一次元データや二次元データを描いたり, 図の割りつけをするパッケー ジを紹介します. 描きたいグラフを思い浮かべて, 該当するところの解説を読むだけで, すぐにお望みのグ ラフが得られることでしょう. サブルーチンの一覧表を付録につけます. ライブラリの全体像をつかんだ り, 個々の説明ページを見つけるのに便利かと思います.
「ごくらくDCL」の内容をマスターした頃には, きっといろいろな不満が湧いていることでしょう. 文字 や記号を書き込みたい, 折れ線のパターンが気に入らない, 座標軸のスタイルを変えたい, 欠損値処理をし たい, 色とりどりの図にしたい, . ...DCL グラフィクスはこのような要望にも応えられるパッケージの数々 を用意しています. 「ごくらくDCL」は卒業してDCL グラフィクスを基本からじっくりと学びたい方は, 姉妹編「らくらくDCL」を御覧下さい。また、それぞれのパッケージのマニュアルを通読してみることも たいへん有意義なことでしょう.