最後に等高線図とベクトル場を重ね書きした例を示す.
u2df07.f の説明のところでも述べたが,
ベクトルの各成分の単位はV座標系(仮想直角座標系)
における単位で表現する.
ただし実際には, V 座標系の単位に変換した配列を与える必要はなく,
スケーリングファクターを与えてやればよい.
このスケーリングファクターは,
内部変数 'LNRMAL'
が.TRUE.
(初期値)なら内部的に決定される;
.FALSE.
なら内部変数'XFACT1'
,
'YFACT1'
を参照する.
したがって, この例のように
スケーリングファクターを陽に指定する場合は,
'LNRMAL'
を.FALSE.
として
'XFACT1'
, 'YFACT1'
を設定してやればよい.
ここでは, XFACT1=0.025, YFACT1=0.05 であるから,
たとえば, ベクトル (U,V)=(4,1) は,
V座標系単位で (0.1, 0.05) の大きさのベクトルとして表示される.
つまり, スケーリングファクターとは, 「次元量」として与えられたベクトル
の成分を V座標系の単位で表現される矢印の成分に変換するための
比例係数なのである.
またこの例では,
内部変数'LUNIT'
を .TRUE.
としてユニットベクトルを描いている
(.FALSE.
なら描かない; 初期値は.FALSE.
).
表示するユニットベクトルの大きさはV座標系の単位で内部変数
'VXUNIT'
, 'VYUNIT'
によって設定する.
もしも 「次元量」で指定したいならば
内部変数'UXUNIT'
, 'UYUNIT'
を設定することでユニットベクトルを描くこともできる.
図の右下に表示されるユニットベクトルには,
UGSUT
でタイトルをつけることができる.
なお, 図の下部に表示されるユニットベクトルの大きさ
XUNIT, YUNIT は「次元量」である.
ユニットベクトルの大きさをV座標系の単位で指定した場合はそれぞれ
スケーリングファクターで割った量が表示される.
この例では, VXUNIT=0.05, VYUNIT=0.1 としてあるから,
XUNIT=2, YUNIT=2 が表示されている.
UGPACKが図の下に書くメッセージについては,
ユニットベクトルを描かないときにはスケーリングファクターが表示される;
ユニットベクトルを描くときにはユニットベクトルの大きさが表示される.
ユニットベクトルを描くときにも,
内部変数 'LUMSG'
を .FALSE.
とすることによって
スケーリングファクターの表示に切替えることもできる.
メッセージを何も描かせたくないときには
内部変数 'LMSG'
を .FALSE.
とすればよい.
なお,
コンターにつけるラベルの文字高や,
下部マージンに書くメッセージの文字高を,
UDPACK
については
'RSIZEL'
, 'RSIZET'
を設定して,
また, UGPACK
については'RSIZET'
を設定して
小さめに描画している.