計算機のなまり 4
ファイルの構造ファイルの形式も機種によりかなり異なります.FORTRAN規格におけるファイ ルの属性は,基本的に,書式のありなし(FORMATTED/UNFORMATTED)とアクセス 方法(SEQUENTIAL/DIRECT)の組み合せで決ります.書式のありなしは,例えば WRITE文を実行するときに,内部表現を文字に変換するか,内部表現をそのま ま出力するかということを指定するものであり,いわば「ファイルの中身」を 指定するものです. 一方, アクセス方法の指定は文字どおり解釈すれば,順 番に読み書きするか,ランダムに読み書きするかという指定ですが,実際には 「アクセス方法」よりも,そのアクセス方法を実現する「ファイルの構造」の 方が問題となります.
規格上,DIRECT ファイルではレコード長を指定するRECL指定子を書かなけれ ばならず,SEQUENTIAL ファイルの場合には,これを書いてはいけません.つ まり,「アクセス方法」の指定は,DIRECT ファイルは固定長レコードのファ イルであり,SEQUENTIAL ファイルは可変長レコードのファイルであるという 「ファイル構造」を暗黙のうちに指定することになるのです.
FORTRANプログラム上の論理的なレコードが,実際に記録媒体の上でどのよう に記録されるかということに関しても,大きく分けてメインフレーム系(IBM系) とUNIX系の2種類あり,それぞれファイルの扱い方がかなり異なります.
詳細は,MISC1 のマニュアル(dcl-x.x/doc/misc1/gaiyou/file.tex)を御覧下 さい.
NUMAGUTI Atusi <a1n@gfdl.gov> Last Modified: Thu Aug 31 13:11:13 EDT 1995