水惑星設定における軸対称な風成循環の数値実験 1:密度一様 ~ 標準実験の計算結果
1 標準実験(Ah1e4T341L60)の計算結果
1.1 東西流速, 子午面循環
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- 東西流
- その向きや大きさは, 海面応力により決定される.
- 中緯度:西向き, 低緯度: 東向き.
- 南北の圧力勾配と地衡流バランスしている.
- 温位が空間的に一様であるため, 順圧的な分布をとる.
- その向きや大きさは, 海面応力により決定される.
- 子午面循環
- 極-緯度30度, 緯度30度-緯度8度, 緯度8度-緯度5度, 緯度5度-赤道に 4 つの循環セルが生じる.
- 南北流
- 内部域では東西流速に比べて非常に小さく, 境界近傍においてエクマン流として存在.
- 海面近く: 低緯度では極向き, 中高緯度では赤道向き
- 海底近く: 海面近くの南北流と同程度の大きさで, 向きが逆.
- 内部域では東西流速に比べて非常に小さく, 境界近傍においてエクマン流として存在.
- 鉛直流
- 上昇域: 赤道, 低緯度域(緯度8度-緯度12度), 高緯度域(緯度50度-極)で上昇.
- 特に, 赤道上昇流は他の上昇流よりも 3 倍ほど強い.
- 下降域: 赤道近傍(緯度5度-緯度8度), 低・中緯度域(緯度12度-緯度50度)で下降.
- 上昇域: 赤道, 低緯度域(緯度8度-緯度12度), 高緯度域(緯度50度-極)で上昇.
- 運動エネルギー
- 約 500 日でスピンアップに伴う運動エネルギーの増加は落ち着き, 系は定常状態に向かう.