放射MTGメモ(2016/03/03)
参加者
- 倉本圭, 石渡雅樹, はしもとじょーじ, 高橋康人, 齊藤大晶, 大西将徳
系外惑星放射計算プログラムの開発 (大西)
- 論文作成に当たっての課題・検討事項の確認と, 対処法の議論.
- 低温圏界面が, なぜ120K なのか
- CO2 を加えるとなぜ圏界面温度が上昇するのか吸収スペクトル, 放射スペクトルを見ながら検討した.
- H2O は, 0 - 500 cm-1, CO2 は 500 - 1000 cm-1 の放射収支が加熱冷却率を決めている.
- H2O, CO2 それぞれその領域に強い吸収帯がある.
- 圏界面温度が 250K 以下の場合, 黒体放射の極大は 500 cm-1 以下であり, 圏界面温度が低温の場合には CO2 を含む大気は冷えにくい.
- 吸収物質の吸収断面積スペクトルと黒体放射のスペクトルがよく重なる温度付近で圏界面温度は決まるのではないか.
- H2O は, 0 - 500 cm-1, CO2 は 500 - 1000 cm-1 の放射収支が加熱冷却率を決めている.
- コメントなど
- CO2 を含むと灰色の場合と同じような温度にバランスするというのは気になる.
- 非灰色になると温度が下がるというこれまでの主張と整合的でない.
- CO2 の line の重なりはどうか? line が密で, 灰色的になるということはあるか?
- 計算の精度, 計算の仕方など再度確認する.
- CO2 を含むと灰色の場合と同じような温度にバランスするというのは気になる.
- CO2 を加えるとなぜ圏界面温度が上昇するのか吸収スペクトル, 放射スペクトルを見ながら検討した.
- 低温圏界面が実現する場合の大気の水蒸気保持について
- Hamano+2013, 2015 のType I, Type II planets の考え方に基づいて考察.
- Type I planets (暴走温室状態にならない)
- 計算条件, 方法
- 地表には海があると仮定.
- 地表面温度, 背景大気を決め, wet adiabat を計算.
- 120K 圏海面を仮定.
- 結果
- 背景大気が1e+4 Pa 程度より多くなると, 水蒸気損失は遅くなり, 1 海洋質量が散逸する時間は 46 億年よりも長くなる.
- 計算条件, 方法
- Type II planets (暴走温室状態になる)
- 計算条件, 方法
- 地表面温度, 地表面水上気圧, 背景大気量を決めて adiabat を計算.
- 地表から水蒸気が飽和するまでは混合比一定.
- 120K の圏界面を仮定.
- 灰色大気を仮定して OLR を推定し, 惑星放射が射出限界以下の場合のみ議論.
- 結果
- H2O 量が背景大気量と同程度以上ある場合, 成層圏の水蒸気量は 3e-3 を超え, H2O の散逸は大きくなる.
- 背景大気量以上の H2O が46億年以上地表にとどまることはできない.
- 計算条件, 方法
- コメントなど
- 成層圏水蒸気混合比 3e-3 について.
- 成層圏水蒸気混合比 3e-3 という閾値は, そもそも地表面に 1 海洋質量あるという条件から導出される.
- 今地表面 H2O を変えて議論する場合はその点を考慮した議論必要.
- 半定量的な議論としてはよいかもしれないが.
- この水損失の議論は, 120K 圏界面が実現することが前提. CO2 等が入ったときに, 圏界面温度がどうなるかの議論が重要.
- 成層圏水蒸気混合比 3e-3 について.
- 低温圏界面が, なぜ120K なのか
- mtg 資料
木星大気の計算 (高橋康)
- 石垣研究会
- より高温のガス惑星への適用についての質問を受けた.
- brown dwarf 大気モデルと木星大気モデルの差異について議論した.
- 大野さんとのミーティング
- 大野さん: 東工大 奥住研 M1, 系外惑星の対流雲凝結過程モデリングを行っている.
- dcmodel 郡と大野モデルとの関係について情報交換した.
- 投稿論文
- 倉本チェックを再度依頼中.
- 鎌田英語チェックを依頼中.
- 博士論文
- ストーリーがまだ固まっていない.
- 連合大会
- 今回は投稿見送り.
次回の日程
- 3/8 (火) 9:00-