放射MTGメモ(2017/02/08)
参加者
- 倉本圭, はしもとじょーじ, 高橋康人, 大西将徳
系外惑星放射計算プログラムの開発 (大西)
- 放射伝達計算
- 複数の放射伝達計算モデルの扱い方のまとめ
- Source Function イタレーション法が最も正確に計算できる.
- ただし, 計算コストが大きい
- 計算コストが気になる場合, 基本的には Two-Stream Source Function 法 (Toon et al. (1989)) を使うのがよい.
- ただし, 一次散乱アルベドが大きい場合に, 加熱率として物理的にありえない数字が計算されること(正であるべきものが負になったり)がある.
- 一次散乱アルベドが大きい場合には, Two-Stream 法 (Toon et al. (1989)) を使うのがよい
- 上層と下層で, 一次散乱アルベドが大きく変わる場合には, ハイブリッド計算を検討
- Two-Stream Source Function 法と Two-Stream 法では, 最大 10% 程度計算結果が異なる.
- 一散乱アルベドの大きな領域と小さな領域で放射スキームを変えて計算する.
- Source Function イタレーション法が最も正確に計算できる.
- 議論, コメントなど
- Source Function 法と Two-Stream 法を分けるクライテリアは?
- 圧力で分ける: 圧力が下がると線幅が細くなり, 多くの領域で一次散乱アルベドが大きくなる
- 光学的厚さ 2/3 程度のところで分ける: OLR が決まるあたり.
- Souce Function 法で問題が生じるような条件での加熱率の計算は本当に必要なのか?
- 金星プロファイル (分子のみ) の場合, 高波数領域の上向きフラックスの比 (大気上端/大気下端) は, Source Function 法の方が二流近似モデルの解析解に近い
- 二流近似モデルの diffusivity factor は 5/3.
- Two-Stream 法 (Toon et al.(1989)) とは一致しない.
- Two-Stream 法 (Toon et al. (1989)) は, diffusivity factor = 2 に対応する
- グラフに描いてみる.
- ハイブリッド計算を実装してみる.
- Source Function 法と Two-Stream 法を分けるクライテリアは?
- 複数の放射伝達計算モデルの扱い方のまとめ
- 雲の光学特性を計算するプログラム
- プログラムの修正を進めている.
- mtg 資料
木星大気モデルの開発 (高橋康)
- Geometric albedo 計算
- 以下の2段階で計算されるため, それぞれの段階に区別して計算結果を考察
- 1. 日射天頂各方向への放射強度計算
- 2. 昼面半球における放射強度の積分
- 1.日射天頂角 (SZA) への放射強度計算
- レイリー散乱大気を仮定 (吸収なし, 雲なし, cosSZA=0.98)
- 波長積分した計算領域上端での上下方向フラックスを考察 (Source Function 法, Two-Stream 法)
- input した日射フラックスと大気上端での下向きフラックスはほぼ完全に一致すること確認
- エネルギー収支は, 下向き > 上向き
- 計算領域下端のアルベド = 1
- 上下フラックス比は 二つの方法で大きくずれる
- Source Function 法でフラックスプロファイルが不自然 ?
- 25000cm-1 のときの大気上端での上下方向フラックスと放射強度
- ほぼ完全な等方散乱
- Source Function 法だと SZA ごとに放射強度比 (lambert sphere に対する) が異なる
- 2. 昼面半球における放射強度の積分
- ガウス求積方を導入
- Lambert sphere での geometric albedo は解析解と一致
- 以下の2段階で計算されるため, それぞれの段階に区別して計算結果を考察
- 今後の方針
- geometric albedo 計算はひとまずこれで完成とする
- 観測されたアルベド特徴を再現する雲・ヘイズプロファイルについて検討する
- mtg 資料
次回の日程
- 2017/02/15 (水) 9:00-