中心に羽根のある容器では,
羽根にあたった水が遠心力で外側にとばされ,
代わりに上から内部領域の水が降りてくる「二次流」ができ,
その結果, 速やかに内部の水全体が回転を始める.
これに対し側面に羽根のある容器では,
この「二次流」がほとんどできないので,
全体が回り始めるのに非常に時間がかかる.
因みに, 容器が回転を始めてから10秒後の側壁の境界層の厚さは数mmであり,
底面の境界層の影響がないとすると, 容器全体の水が回りはじめる
(粘性境界層の厚さが容器の半径と同じ程度になる)
のには, 約1時間もかかる計算になる.
容器の底に羽根がある場合.
ほとんど全体が回っている.
容器の側壁に羽根がある場合.
中心付近の水は静止したままである.
撮影条件
[f=50mm, F3.5, 1/15s, ASA64]
- 回転数は45回転/分.
- 容器を回転させ始めてから10秒後に撮影.
- 照明はスライドプロジェクタ−を使って,
水槽の下半分に赤の光を, 上半分には青の光を当てた.