地球流体セミナー

next up previous
: 3/23 第二部 (14:15 - : KIROKU-oku : 3/22 第三部 (20:00 -

3/23 第一部 (9:25 - 12:00)『火星の大気圧はなぜ小さいか』(横畠)


   ● Gierash and 

	   GT 1973 のエネルギーバランスを考えた. 
	   赤道域と極冠域の面積は 45度くらいで切った. 

	   極冠表面温度

		飽和蒸気圧曲線とエネルギーバランスから求めた
		安定点と不安定点が存在

		-> ちょっとずらしても凝結, 昇化によって元の点に戻る. 

		外から与えるパラメータは?

			大気圧(p)を与えて極冠・表面温度(Tp), 大気温度
			(Ta)を求めた. 

			赤道域の大気温度は(200K)に固定 

			-> 本当にこれでいいの? これはかなり問題である.	 
			-> 二層モデルの結果から赤道域の 200K を算出 
					
   ● 温室効果 3BOX モデル

   ● エネルギーバランス方程式

		変数: 地表面大気温度 Ta, 地表面温度 Ts

		[大気]

		βp(Tes - Tea) - αp(Tea - Tpa)^2 + Fbt - Ftp = 0
		鉛直移流	 水平移流	  地表面放射 惑星放射

		[地表面]

		S	 - βp(Ts - Ta)  - Fbt = 0
		太陽放射   鉛直移流	 地表面放射

		α: α = Cp(R/f^2){(T0/g)(∂θ/∂z)}^(1/2)(1/L^2) (定数)
		β: バルク係数(定数)

		用いる式をフルで書くと...

		(夏半球)
  		-βp(Tpa - Tps) + αp(Tea - Tpa)^2 + Fbt - Ftp = 0   (1)
		 S + βp(Tpa - Tps)  - Fbt + L(dM_夏/dt)= 0	     (2)
		 
		(赤道)
  		-βp(Tea - Tes) - αp(Tea - Tpa)^2 - αp(Tea - Tpa)^2 
						   + Fbt - Ftp = 0   (3)
		 S + βp(Tea - Tes)  - Fbt = 0	                     (4)

		(冬半球)

  		-βp(Tpa - Tps) + αp(Tea - Tpa)^2 + Fbt - Ftp = 0   (5)
		 S - βp(Tpa - Tps)  - Fbt + L(dM_冬/dt)= 0	     (6)

   ● 素過程(1) 赤外放射

	 F_tr ↑ 
	 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
	      ↑         |                 __   |
成層圏	                 |                   \ | 
                         |                     \|  
	 −−−−−−−−|−−−−−−−−−−−|−−
			  \                     /
対流圏	                   \                  /
   Ta	      ↑ 	    \               /
	 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   Ts	 F_bt ↑           温度		     正味放射 	


		 ここで知りたいのは F_tr, F_bt !		 
		 放射は灰色大気の状態で考える

		 惑星放射 F_tr
		 地表面放射 F_bt


	    放射対流平衡温度(Pollack et al.,1987)

	    灰色大気の吸収係数

			     吸収係数 	
			     /  	
	    透過率 T = exp(-k u)	k = - ln T / u
			       \	
                                u = ∫ρdk
	    大気の光学的厚さ
	    大気の鉛直構造

		惑星放射固定したんだったら, 大気の密度変えても成層圏の
		温度は変化するよね. だけど, アルベドを変化させているの
		で成層圏温度は変化していい? 

   ● 素過程(3) CO2 凝結, 昇華の潜熱

		      F_L = L_CO2 {p - p_sat(Ts)}(m_CO2/2πkTs)^1/2

			cf. L_CO2 〜 10^5 J kg^-1
			(m_CO2/2πkTs)^1/2 〜 10^-3 m^-1 s

		地理的温度分布 CO2 凝結, 昇華を考慮

			夏極 地表面 147K 大気 158K

			     Rps = -22.7, Cps = 0.416, Lps = -18.3, S = 40.3

			赤道 地表面 229K 大気 206K

			冬極 地表面 147K 大気 158K
		
			     Rps = -22.7, Cps = 0.416, Lps = 22.3, S = 0
	
			・cf	T_CO2 (600Pa) = 147K
  
		夏極, 冬極における CO2 Flux

		      夏極  6.70 x 10^8 kg/s
		      冬極 -8.29 x 10^8 kg/s

		      火星平均大気量	2.17 x 10^16 kg
		      火星 1/2 年	3.15 x 10^7 s

		      (昇華量 - 凝結量) − 大気圧 の曲線 (火星進化)

		      
   ● まとめ



okuyama naonori 平成12年3月29日