重い流体の上に軽い流体が層状に重なった成層状態は 安定である. しかし,そこに

流速の差

があると,話はそう簡単ではない. 流速差がある程度以上強くなると, 流れが不安定になって,成層状態が保てなくなる. これを Kelvin-Helmholtz 不安定 と呼ぶ.

その様子を実験で観察してみよう. 細長い水槽に, インクで色をつけた塩水と透明な真水を重ねて入れる. 境界面が静まったあと, 水槽を傾けると, 塩水は下に,真水は上に向かって流れ, 境界面を境に流速差を作ることができる.