#  表題  ruby-multibitnums の deb パッケージ作成の手引
#
#  履歴  2005/03/21 小高正嗣
#        2007/06/14 佐々木洋平: etch 版. 
#				パッケージ名を libmultibitnums-ruby に改名

■ この文書について

   この文書は ruby-multibitnums debian パッケージ作成の手引である.

   
■ ソースダウンロード先

   http://www.gfd-dennou.org/arch/ruby/products/multibitnums/


■ 環境変数の設定

   パッケージ情報に引用される環境変数 EMAIL と DEBFULLNAE を設定する.

       $ export EMAIL=your_account(at)gfd-dennou.org
       $ export DEBFULLNAE="Your Name"


■ 事前インストールパッケージ

   事前に以下のパッケージが実行環境にインストールされているか確認する.

	dh-make
	debhelper
	cdbs
	build-essential
	ruby1.8-dev
	ruby-pkg-tools
	

■ deb パッケージ化: 初めての場合

   1) ソースをダウンロードして展開後, ソースのディレクトリ名を

        <パッケージ名> - <バージョン名>

   に変更する. 名前に使える文字列は "a-z0-9","+","-" である. 大文字は
   使えないことに注意. 今回の場合ソースツリー名が

        multibitnums-0.1.2

   などとなっているので, 

        libmultibitnums-ruby-0.1.2

   のように変更する.

   2) パッケージ情報の作成

   次にパッケージ情報の雛型を作成する.

        $ cd libmultibitnums-ruby-0.1.2
        $ dh_make -s -b

   これにより, ソースアーカイブトップディレクトリに debian ディレクトリ
   が作成される. 

   編集するファイルは以下の通り


   ・control
  
     パッケージ名などのパッケージ情報を記載する. セクションを指定.

        Section: interpreters

     依存関係は以下のように記述する.

        Depends  : ${shlibs:Depends}, ruby (>=1.8.2-1)
	Build-Depends: cdbs, debhelper (>= 5), ruby-pkg-tools, ruby1.8-dev, build-essential

     また, ruby-pkg-tools を使用するためにの依存解決の為に
     libmultibitnums-ruby, libmultibitnums-ruby1.8 を作成する.
     libmultibitnums-ruby は libmultibitnums-ruby1.8 に依存するダミーパッケージである.

     詳細は実ファイルを参照.


   ・copyright

     ライセンス規定を記述する. 詳細は実ファイルを参照.

   ・changelog

     パッケージの更新履歴を記述する. これも詳細は実ファイルを参照.

   ・docs

     ドキュメントファイルを記述する. 

         multibitnums.html
	 test

     を記述する.

   ・rules

     パッケージ化を行うための Makefile.  cdbs および ruby-pkg-tools を使うために

     #!/usr/bin/make -f
     include /usr/share/cdbs/1/rules/debhelper.mk
     include /usr/share/ruby-pkg-tools/1/class/ruby-extconf-rb.mk


   4) パッケージ化

        $ dpkg-buildpackage -rfakeroot 

   を実行する. その結果, 一つ上のディレクトリに

        libmultibitnums-ruby_0.1.2-1.diff.gz
        libmultibitnums-ruby_0.1.2-1.dsc
        libmultibitnums-ruby_0.1.2-1_i386.changes
        libmultibitnums-ruby_0.1.2-1_i386.deb
	libmultibitnums-ruby_0.1.2.orig.tar.gz

   が作成される. 

■ deb パッケージ化: 再パッケージ化する場合

   既に作成したパッケージに不具合があり, 再パッケージ化する場合, 

	libmultibitnums-ruby_0.1.2-X.diff.gz
        libmultibitnums-ruby_0.1.2-X.dsc
	libmultibitnums-ruby_0.1.2.orig.tar.gz

   をダウンロードして

        $ dpkg-source -x libmultibitnums-ruby_0.1.2-X.dsc

   を実行する. または apt を使って

        # apt-get source libmultibitnums-ruby

   とする. これにより, debian ディレクトリを含むソースツリーが復元
   できる.

   ソース直下に移動後,

        $ dch -i 

   を行う. これによりエディタが changelog ファイルを時動的に読み込んで
   起動する. 記載されるパッケージ番号も時動的に 1 つ繰り上がる.
   あとは新規パッケージと同様の手順でパッケージ化する.


■ deb パッケージ化: ソースが更新された場合. 

   ソースが更新された場合(ここでは multibitnums-0.1.3 がリリースされたとする),
   古いソースディレクトリにて

        $ uupdate -u multibitnums-0.1.3.tar.gz 

   を実行する. これにより, 時動的にソースが更新される. 1 つ上のディレ
   クトリに新しいソースツリーが展開されているのでそちらへ移動し, あと
   は新規パッケージと同様の手順でパッケージ化する.