図 11a は
ダスト巻き上げ 1 日目と 2 日目の水平平均したダスト混合比の鉛直分布である.
1 日目の巻き上げの結果,
高度 10 〜 13 km 付近にダスト濃度が急激に減少する領域が形成される.
ダスト巻き上げ 2 日目になると,
成層圏まで巻き上げられたダストはその後ゆっくりと上昇する.
ダスト巻き上げ 4 日目以降のダストの鉛直分布には大きな変化は見られ
ない (図 11b).
下層の対流層内ではダスト混合比は鉛直にほぼ一様であり,
対流層の厚さが薄くなるのに伴いダスト濃度は若干増大している.
沈降量と巻き上げ量がほぼつりあっており,
大気中のダスト総量があまり変わらない平衡状態にあること
(図 9) に対応している.
上層ではダストが平均的にゆっくりと沈降するのにともない
ダスト濃度は若干減少している.
|
図 11a: 水平平均したダスト混合比の鉛直分布.
(左) 巻き上げ第 1 日目の時間変化. LT = 13:00 〜 18:00 の 1 時間毎.
(右) 巻き上げ第 2 日目の時間変化. LT = 08:00 〜 18:00 の 2 時間毎.
|
|
図 11b: 水平平均したダスト混合比の鉛直分布.
巻き上げ後 1 日目から 6 日目までの変化. LT = 16:00 の分布.
|
|