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2000年11月30日 豊田英司
前のページに書いたように、gtool のデータ構造は変数(多次元配列)と変数の属性だけに単純化されています。ここでもう一度おさらいしましょう。
万物は変数である。gtool の扱うすべてのデータは変数とみなされる。
変数は任意次元配列の本体と属性からなる。次元数は 0 以上であり、0次元変数をスカラともいう。
変数には明確な型がない。外部表現は多様である可能性があるが、それらを意識せずとも数値型として入出力できる。
属性には型がない。文字列、整数列、実数列として入出力できる。
n 次元の変数には n 個の次元変数と呼ばれる他の変数が所属する。
次元変数は1次元であり、自分自身の次元変数である。
NetCDF に限らず、このようなインターフェイスを実現できるファイル形式であれば gtool4 は直接読み書きできるようにすることができます。
万物は変数ですから、可視化表現も変数として格納されます。図形表現は図、等値線群、座標軸などといったオブジェクトに分解され、それぞれがひとつの図形変数として保存されます。図形変数は変数自体の次元・値には意味がなく、属性だけを利用します。図形変数はデータベースだとも言えるでしょう。
図形変数には線グラフ、等値線図、ベクトル散布図、座標軸、図、枠という種類があります。これらの詳細についてはこれから順に述べます。
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