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Gfdnavi インストール&テスト方法

現在 Gfdnavi は開発の初期段階です。本稿では、cvs からチェックアウトして、 テスト用にあらかじめ用意された内容のデータベース作って、 実際に利用してみるところまでを説明します。 なお、本番用のデータベースを用いて運用するために必要な資源は未開発です。

今のところ Gfdnavi のソースは cvs レポジトリーのみに入っており、 電脳サーバーにアカウントのある方しか入手できません。


  1. あらかじめ必要なもの
  2. Gfdnavi 開発版のインストールとテストの準備
  3. Gfdnavi を使ってみる

あらかじめ必要なもの

  1. Ruby: (ver 1.8.*) オブジェクト指向スクリプト言語です。なるべく新しいものがいいでしょう。
  2. GPhys 等の電脳 Ruby 資源:
  3. Ruby on Rails: (ver 1.*) Rubyと関係データベースを用いた Web アプリケーションフレームワークで す。なるべく新しいものがいいでしょう。
  4. 関係データベースマネージメントシステム(RDBMS): Ruby on Railsが対応している RDBMS は多数ありますが、以下では Rails のチュートリアルで良く使われてる mysql を使います。 ほかに、小規模用の RDBMS として SQLite もおすすめです。

Gfdnavi 開発版のインストールとテストの準備

以下は現在のイントール方法です。今後はより簡単になる予定です。

実行プラットフォームは linux です。 Windows でも基本的にに変わらないと思いますが、試してません。

Gfdnavi のダウンロード

% cd your_work_dir
% cvs -d dennou-k.gfd-dennou.org:/GFD_Dennou_Club/ftp/arch/davis/cvsroot co gfdnavi
% rails gfdnavi
     (ここで、config/environment.rb を置き換えて良いか質問されたら
     n にする。つまり CVS 版を利用するようにする)

Rails では通常は、上記の rails コマンドによって、 新しいアプリケーションの雛形を作ります。 この中にはユーザーが作成していく部分と、 rails のヘルパーコマンド等ユーザーの編集が想定されてない部分があります。 cvs にはユーザー作成部分だけが入ってますので、 チェックアウト後に rails コマンドを走らせます。 なお、順番を逆にしてはいけません。

データベース初期化

データベースの内容(テーブルとその 中身)は自動生成できますが、最初にデータベースを作るのは、 どの sql を使うかとかユーザー名の設定をどうするかで自由度が あるので、別立てでします。mysql を使う場合

% mysql -u root -p 

などでログインします(これはパスワードありで rootでログインする場合。 パスワードを対話的に打ち込むと、mysqlセッションになります)。

mysql> create database gfdnavi_development;
mysql> create database gfdnavi_test;
mysql> create database gfdnavi_production;
mysql> grant all on gfdnavi_development.* to 'davis'@'localhost' identified by 'hogehero';
mysql> grant all on gfdnavi_test.* to 'davis'@'localhost' identified by 'hogehero';
mysql> grant all on gfdnavi_production.* to 'davis'@'localhost' identified by 'hogehero';

これでユーザー名 davis のパスワードは hogehero になります。 このまま使うのでなく適当に変えることをお勧めします。 ユーザー名も何でも構いません。

ついで、データベース設定ファイルを編集します。 行ったユーザー設定を反映させて gfdnavi/config/database.yml を以下のように編集します(パスワード等は適宜変えてください。下記では # ではじまるコメント部分は省略してます)。

% cd gfdnavi
% cat config/database.yml
development:
  adapter: mysql
  database: rails_development
  host: localhost
  username: davis
  password: hogehero

test:
  adapter: mysql
  database: rails_test
  host: localhost
  username: davis
  password: hogehero

production:
  adapter: mysql
  database: rails_production
  host: localhost
  username: davis
  password: hogehero

テスト用データベースの作成

開発用データベースを利用します。 まず、gfdnavi ディレクトリーの下で以下を実行してください。

% rake db:migrate

これで、gfdnavi_development データベースにテーブルが作成されます。

次いで、開発用のデータベース gfdnavi_development にテスト用に中身を書き込むスクリプトを走らせます。

% mysql -u davis -p gfdnavi_development < db/development_data.sql 

ユニットテスト

ここは飛ばして構いません。

ユニットテストを使うことで、動作確認ができます。 以下でエラーが発生しないことを確認する程度で十分です。

% rake clone_structure_to_test
% ruby test/unit/variable_test.rb
% ruby test/unit/keyword_attribute_test.rb

Gfdnavi を使ってみる

以上により、開発用データベース gfdnavi_development に、あらかじめ用意されたテスト用の中身が書き込まれます。 実際の数値データも cvs によりダウンロードされていますので、 動かして試してみることができます。

Gfdnavi の機能やレイアウトは急速に発展してますので、 以下はあくまでも2006年8月25日の時点でのスナップショットです。

Gfdnavi のサーバー立ち上げ

Ruby on Rails には(従って Gfdnavi にも)、webrick という web サーバーが同梱されています。従って、apache が運用されていないサーバーでも web サーバーを簡単に立ち上げられます。 ポート番号も任意に選べますので、apache が立ち上がっていても 問題ありません。webrick のデフォルトのポート番号は 3000 です(通常 http に使われるポート 80 は 1000 より小さいので, 一般ユーザー権限では使えません)。

それでは、webrick を立ち上げてみましょう。ここではポート 3003 を使うことにします。

% ruby script/server --port 3003

これだけで、web サーバーが立ち上がります。 下記のようなメッセージがコマンドラインに表示されるでしょう。

=> Booting WEBrick...
=> Rails application started on http://0.0.0.0:3003
=> Ctrl-C to shutdown server; call with --help for options
[2006-08-25 15:33:07] INFO  WEBrick 1.3.1
[2006-08-25 15:33:07] INFO  ruby 1.8.2 (2005-04-11) [i386-linux]
[2006-08-25 15:33:07] INFO  WEBrick::HTTPServer#start: pid=25680 port=3003

このあとは、ブラウザーからのアクセスに応じて、メッセージが表示されてい きます。

ブラウザーによるアクセス

Gfdnavi は web ブラウザーからアクセスします(将来的には web サービスにより、ブラウザー以外からのアクセスを想定したサービスも 実装される予定です)。

Web ブラウザーの URL を入れる窓に http://localhost:3003/ と入れ、リターンキーを押しましょう。下記のような画面が現れるはずです。 Gfdnavi では今のところトップの画面は何もいじってないので、 Ruby on Rails のデフォルトの画面そのままです。 どういうメニューがあるかもいっさい表示されません (^^;)

TUTORIAL0.files/sshot_top_s.png

gfdnavi のメニュー

作りはじめたばかりですが、現在下記のようなメニューがあります。

今のところ両者は連携してませんが、 search/ で検索し選択したものを analysis/ するという予定です。

階層的なデータフォルダー表示

今度は http://localhost:3003/search/ を開きましょう。 すると、下記のような画面になります。

<IMG SRC="TUTORIAL0.files/sshot_search0_s.png">

左側の窓に Explorer 風にディレクトリーが一つ表示されていますが、 データを納めるトップディレクトリーです。 ご想像通り、クリックして開いていくことができます:

<IMG SRC="TUTORIAL0.files/sshot_search1_s.png">

右側の窓には、選択されたディクトリーの内容が 表示されます。通常のファイルシステムですと、ディレクトリー 内にあるのはディレクトリーとファイルの並びになりますが、 ここではディレクトリーと数値データ変数になります。データを納める ファイルもディレクトリー扱いされ、中身の「変数」(多次元数値データ) が「ファイル」に相当する扱いとなるのです。 上図では、T.jan.nc という NetCDF ファイルに、T という変数が入ってることが示されています。

次は、数値データ変数を「ショッピングカート」に入れ、 「チェックアウト」して解析可視化画面に行くところですが、 今はその連携はありませんので、直接可視化画面を開いてみましょう。

解析可視化画面

今度は http://localhost:3003/analysis/ を開きましょう。

TUTORIAL0.files/sshot_analysis0_s.png

T という変数が選択できるようになってますので、 チェックボックスをクリックして選択します:

TUTORIAL0.files/sshot_analysis1_s.png

右の方の open option menu というところを押すと、下のように 描画や解析のオプションメニューが表示されます。 その中の各項をクリックすると、それぞれのオプションが表示される ようになってます。

TUTORIAL0.files/sshot_analysis2_s.png

では、draw ボタンを押してみましょう。 下の方に図が表示されますので、スクロールして表示した画面を示します:

TUTORIAL0.files/sshot_analysis3_s.png

描画のオプションを開いてみましょう。 下のように、描画範囲や、切り出す座標値、 その他画像に関するオプションが表示されます。 下の図は、その部分がみえるようにスクロールして表示した画面です。

TUTORIAL0.files/sshot_analysis4_s.png

General options のところで、keep をチェックすると、 新たに描いた画像は置き換わらず次々並んでいきます。 画像サイズを small にしてやってみましょう。 下では level を変えて、次々描いてみました。

TUTORIAL0.files/sshot_analysis5_s.png


davis Group / GFD Dennou Staff dcstaff@gfd-dennou.org
Last Updated: 2007/01/16 (森川 靖大), Since: 2005/08/25 (堀之内 武)