速度場が非定常な場合, の に関する 2 階微分をこれまでの ように簡単に空間微分に置き換えることができない. たとえば 1 次元の 場合,
となる. スキームには上式の右辺第 1 項が考慮されなければならない. しかし と が結合していなければ, この項の存在は以下の 手続きに従い簡単に取り込むことができる. まず 1 次元移流方程式 (2)を次のように時間方向に差分化する.
をそれぞれ時刻 の周りで展開する. このとき の に関する 2 階微分は(42)のように表す.
(44) | |||
(45) |
これらを(43)に代入すると,
となる. 右辺第 1 項を上流差分で空間方向に差分化すると(8) が求まる.
以上より速度場が非定常な場合には時刻 における速度場を用いて 計算すればよいことがわかる. は,
等として求めてやればよい.