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飽和比湿とは, 与えられた温度圧力のもとで飽和蒸気圧を 与える比湿の値である.
飽和比湿を計算するための式として, 現在 dcpam では Tetens の式と Nakajima et al. (1992) で使われた式 の 2 種を用意している. 以下それぞれの説明を記す.
飽和比湿  は飽和蒸気圧
は飽和蒸気圧 を用いて近似的に,
 を用いて近似的に,
|  | (192) | 
 であり,
 であり,
 , 水蒸気の気体定数
, 水蒸気の気体定数  を一定とすれば,
 を一定とすれば,
| ![\begin{displaymath}
e^*(T) = e^*(T=273\mbox{K})
\exp \left[ \frac{L}{R_v}
\left( \frac{1}{273} - \frac{1}{T} \right)
\right] ,
\end{displaymath}](img569.png) | (194) | 
 [Pa] である. 
上式は Tetens の式と呼ばれる.
 [Pa] である. 
上式は Tetens の式と呼ばれる.
(B.2)より,
|  | (195) | 
Nakajima et al. (1992) では, Eisenberg and Kauzmann (1961; 
この訳書が「水の構造と物性」だと思われる) で与えられている
水蒸気の飽和蒸気圧の表と式を近似的に表現する
|  | (196) | 
 Pa
である.
この式から飽和比湿の式を書き下すと
 Pa
である.
この式から飽和比湿の式を書き下すと
|  | (197) | 
地球大気の基本的な物理定数を以下に示す.
| 地球半径 |  | m | 6.37  | 
| 重力加速度 |  | ms  | 9.8 | 
| 大気定圧比熱 |  | J kg  K  | 1004.6 | 
| 大気気体定数 |  | J kg  K  | 287.04 | 
| 蒸発潜熱 |  | J kg  | 2.5  | 
| 水蒸気定圧比熱 |  | J kg  K  | 1810. | 
| 大気気体定数 |  | J kg  K  | 461. | 
| 液体水の密度 |  | J kg  K  | 1000. | 
| 0  での
飽和蒸気 |  (273K) | Pa | 611 | 
| Stefan Bolzman 定数 |  | W m  K  | 5.67  | 
| Kálman 定数 |  | 0.4 | |
| 水蒸気分子量比 |  | 0.622 | |
| 仮温度の係数 |  | 0.606 | |
| 比熱と気体定数の比 |  | 0.286 | 
 
 
 
 
