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飽和蒸気圧は, Antoine の式より求める. 
ここで, 456#456 は飽和蒸気圧, 279#279 は温度, 
457#457 である. 
458#458 は Antoine 係数である. それらの値は化学便覧改訂 4 版から得る. 
化学便覧改訂 4 版では, 圧力の単位が mmHg, 温度の単位が 459#459C であ
るので, 単位の換算項が付加されている. 
Table D.1:
水, アンモニアの Antoine 係数
|  | A | B | C | 
| H460#460O(l) | 7.9186968 | 1636.909 | 224.92 | 
| H460#460O(s) | 8.184254 | 1791.3 | 238.1 | 
| NH461#461(s) | 9.96382 | 1617.907 | 272.55 | 
 
 
任意の温度が与えられた場合, 凝縮量は飽和蒸気圧と分圧の差として見積もるこ
とができる. 
硫化アンモニウムの生成反応 
の圧平衡定数は, 
である. 圧平衡定数を用いることで, 任意の温度に対する
アンモニアと硫化水素のモル比の積を求めることができる. 
飽和蒸気圧と潜熱はクラウジウス・クラペイロンの式, 
で関係づけられる. この式を 464#464 の式としてまとめなおすことで, 
潜熱は以下のように与えられる. 
但し 466#466 は凝縮成分に対する気体定数である. 
Antoine の式を代入すると, 
である. 
硫化アンモニウムの生成反応 
において, NH469#469SH のエントロピーと NH300#300 と H301#301S の
エントロピーの差が, 反応に伴うエントロピー変化に対応する. 
NH469#469SH のモルエントロピーは, 
| 470#470 | 52#52 | 471#471 |  | 
|  | 52#52 | 472#472 |  | 
|  | 52#52 | 473#473 | (171) | 
 
である. ここで 
 
474#474, 
475#475 は
 NH476#476 と N477#477S の標準化学ポテンシャル,  
 
478#478, 
479#479 はそれに
 対応するエントロピー, 
 480#480 は react_NH4SH の反応式の
圧平衡定数である. NH300#300 と H301#301S のモルエントロピーの和は, 
| 481#481 | 52#52 | 482#482 |  | 
|  | 52#52 | 483#483 | (172) | 
 
react_NH4SH_left と react_NH4SH_right の差
が反応のエントロピー変化に相当する. モル当たりの反応熱は, 
である. NH469#469SH 生成反応の圧平衡定数を代入すると, 
である. 
Yamashita Tatsuya
2012-09-11