冠詞と名詞については、以下の文献を参考にしている。これら以外で参考にしたものはその都度、記述する。
日本の学校教育で学ぶ文法では「普通・集合・固有・物質・抽象」の5つに分類するが、これは言葉の意味に基づく独自の分類であって、文法的な分類とは異なる。
また参考文献2では体系的分類として、名詞を「固有」と「共通」(いわゆる普通の名詞)で大きく分け、共通名詞を「可算/不可算」に分け、そのそれぞれを「具象/抽象」に分けている。さらに「可算-具象」名詞は「個体」「集合」と分けている。
冠詞の使い方という観点から有効な分類は、以下の通りである(参考文献1)。
冠詞(a/an, the, 無冠詞φ)は情報を受ける側が認識する(と予想される)意味によって以下のように使い分ける。
以下の場合には「特定」「限定」されているとされ、上記の原則 2.に従い the がつく。
以下の場合、冠詞が省略されることがある。
冠詞の繰り返し
強く特定する形容詞を伴う場合
目的格のof-句
目的格のof-句によって名詞が限定されている場合、本来 the がつくはずだが、名詞が抽象名詞あるいは動名詞のときは the が省略されることが多い。 addition, analysis, anticipation, calculation, characterization, comparison, computation, determination, development, explanation, extraction, generation, hydrolysis, introduction, milling, observation, oxidation, processing, removal, sintering, swelling, synthesis, understanding, use ただし、以下の基準に当てはまるときは the を省略しない。
イディオムなど慣用による省略
慣習によって無冠詞化したもの
記号リスト・図のキャプション・タイトルでは冠詞を省略する場合がある.
of-句(同格)
that節(同格)
同格のthat節による修飾の場合、that節の内容は読み手にとって初出の事柄なので、かかる名詞に the は不適切なのだが、 名詞によっては the がつくことがおおいものもあり、不規則である。
theの有無で意味/ニュアンスが変わる表現
初出の[C複]にthe——名詞が示すもの全体を表す
ただし、Japanese を指すものが文脈上読み手に分かっている場合(初出でない)は、the Japanese は特定の日本人を指す。
in case of と in the case of
in front of と in the front of
(in) back of と in the back of
冠詞相当語
次の語は冠詞に相当する語であり、同時に冠詞は使わない。
2語の複合名詞
前の名詞が後ろの名詞を修飾する形容詞的な役割をはたす。前の名詞は単数形で記す(常に複数形の名詞は除く)。
3語以上の名詞を並べた複合名詞は好ましくなく、 space-age technology のように形容詞的な役割をはたす語をハイフンでつなぐ方が望ましい。
名詞の単複の使い分け
注意すべき複数形の作り方
所有格の作り方
所有格と of + 名詞
意味上も文法上も同じだが、以下の傾向で選択される。
NASAの本によると、無生物名詞の所有格には -’s も of も使わず、名詞+名詞の2語複合名詞で表すのがよいらしい。
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